Achi singing -May issue-

 

前回はカラオケが劇的に(しかも簡単に)上手っぽく聞こえるテクニックをお伝えしました。かなり意外な方法だったのでは?と思います。気になる方はぜひ前回の記事もチェックしてみてくださいね。

前回の記事はこちら

歌に関しては結構みなさん「思い込み」の部分が強いようにお見受けします。たとえば、「ぼくカラオケすごい苦手なんです。音痴なんです」とおっしゃる方の歌を聴いてみると、決して音痴ではないことのほうが多い!

でも周りの反応がイマイチなのを肌で感じているし(汗)、ご本人も思ったとおりに歌えなくて何となく違和感を感じている。というケースは、実は問題は音程ではなくて往々にして「リズム感」ですね。

もっと正確に言うとタイム感

カラオケの場合は原曲があって、みなさんオリジナルの歌が耳なじんでいます。それが正解だと刷り込まれていて、無意識のうちに「ココでこの音がピチっとズレずにバチーンと来てほしい!」と期待しているんですね。なんか長嶋茂雄っぽい言い方になりましたがw。まさに理論ではなくて感覚。

無意識のうちにバッチこい状態になっているわけです。

ところが自称音痴さんの歌だと、だいたい期待したタイミングでピチっと音が来てくれません。少し遅れたり少し早かったり、アタックが強すぎたり弱すぎたり。

なんかなんだかズレている。

次のタイミングも、そのまた次のタイミングもピチっとこない。バックの演奏と歌の縦線がそろっていない。これが続くと、聞いているほうはなんとなく「アレ??」と居心地悪くなって、この人あんまりお歌はお上手ではないのかな??と感じるようなんですね。

実は音程はそれほど問題ではありません。もちろんある程度は必要ですが、歌下手芸人選手権のような感じでなければオッケーです。

この連載中で、歌のうまさの構成要素をフィギアスケートに例えたことがありますが、音程はフィギアで言う「コンパルソリ」

正確な音の上がり下がりが、細い線で白い紙の上にうねうね引いてある様をイメージしてください。

その細い曲がりくねった線の上を1mm極細ペンできっちり綺麗になぞれるのが、プロの中でもうまいと言われている方たちです。

たとえば由紀さおりさん、奥田民生さん。ほんっとうに精密。音はずしてるの聴いたことない。しかもご本人にしか出せない味・個性がすばらしいという。

一方、3mmのペンできっちり綺麗になぞれる方もいるし、5mmのペンで揺らぎながら途切れながらはみ出しながらなぞるのが、なんかその人なりのいい味ぃ~になっているボーカルもいますし、1mmペンで正確になぞれるけれどそれ印刷された線だよね、何回引いても一緒だよねっていうのがボカロ。

太めの蛍光ペンであえて直線的になぞるのが持ち味の方、毛筆のようなテクスチャーの方、いろんな方がいます。私は2B鉛筆って感じですかね、同じようには二度と引けない粗さがあり、しかも酔拳。まぁこの辺は聴く側の好みだと思います。みんな違ってみんないい。

特段プロを目指したいわけではなく、カラオケで上手に歌うのが目的の方は、なぞる線はクレヨンぐらいの太さで大丈夫だと思います。

音程の線にクレヨンの色がどこかしら掛かってさえいれば、ざっくり上がり下がりが合ってさえいればオッケー。

そこそこ聞き心地のいい歌になります。少しぐらいはみ出したっていいさ、って有名なあの人も歌っていますたーチルドレン。なんつって(今日はことごとく昭和タッチで攻めています)

しかしタイム感は少しでも揺らいでいると途端に聞き心地の悪い歌になってしまうんですよね。

声や雰囲気に味があるけれど、どうしてもタイム感が弱いという生徒さんには、リズムをためて歌ってもオッケーなジャンル、演歌やシャンソンをお勧めします。無理して自分を変えることはありません。自分に合う歌を選べばいいんです。

どうしても最新のJ-POPやロックが歌いたいという生徒さんには、これまた劇的に(しかも簡単に)タイム感が良さげに聞こえるレッスンを取り入れています。

次回はその練習法を具体的にお伝えしますね。どうぞお楽しみに!

 

■infometion

ACHI (アチ)

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バンコク在住日本人シンガーソングライター。日本でCDデビューの後2009年に来タイ。以降CMソング、映画挿入歌、プーケットやカンボジアでの音楽イベント出演など、ASEANで幅広く活動中。